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帯電・放電試験

帯電・放電試験

静止軌道通信放送衛星の電力レベルは、過去10年間で、より多くの中継器を一つの衛星に搭載するために飛躍的に増大し、10kW超の規模に達しています。
このような大電力を効率的に運用するため、衛星のバス電圧は100Vを採用したものが多くなり、現在欧米の多くの商用衛星で100Vバス電圧が主流となっています。日本においても2006年にJAXAが打上げを予定している技術試験衛星8型でも100Vバス電圧を採用しています。
バス電圧が増加すると共に、太陽電池アレイを含む電源系の不具合による衛星事故が相次いでおり、商用衛星の保険請求事由の半数近くを電源系不具合が占めています。

我が国においても、2003年10月25日、地球観測衛星みどり2号が突然電力の80%以上を失って運用停止に追い込まれるという全損事故を起こしました。ほぼ期を一にしておきたH2Aロケットの打上げ失敗や火星探査機のぞみの失敗等も相まって、日本の宇宙開発への国民の信頼が大きく揺らいでいます。
みどり2号の事故は、衛星表面材料がオーロラ電子によって帯電したことが電力ケーブル間の短絡につながったことが原因であると究明されましたが、この事故以来、衛星帯電についての認識がJAXAや宇宙企業内で非常に高まっています。
宇宙開発への国民の信頼を回復するためにも、打上げ前の衛星についての徹底した試験が求められています。

試験装置
宇宙環境は大気が電離したプラズマ状態となった特殊な状態です。
静止軌道における磁気圏嵐や極軌道におけるオーロラ等によって、プラズマ環境が大きく変動すると、衛星表面で1kVを超える電位差が発生し、放電に至ることがあります。
放電が最も発生しやすい部位は、絶縁体と導電体が接したところが空間に露出したトリプルジャンクションと呼ばれる場所であり、太陽電池アレイの周辺部などが相当します。
放電が繰り返し発生すると、太陽電池セルの性能劣化、熱制御部材の変色、電磁ノイズ等の悪影響をもたらし、放電発生点が衛星電力系に直結した部位であったりとすると、最悪の場合、電力システムの短絡事故により衛星機能の喪失につながります。
試験室

九州工業大学では、宇宙プラズマ環境における衛星表面帯電を模擬し、宇宙機器の帯電・放電への耐性を検証する世界有数の地上試験装置を有しており、1999年より国産衛星に搭載される太陽電池アレイ及びその他の部材についての帯電・放電試験を行ってきました。(リンク:試験実績)
これからも世界に誇れる試験設備を有効活用して従来型衛星用宇宙機器について試験を進めると共に、宇宙太陽発電システムやエレクトロダイナミックテザーといった次世代宇宙システムの実現に向けた耐宇宙プラズマ環境技術の開発・試験も行います。

また、最近の商用衛星の相次ぐ不具合によって、徹底した地上試験が求められており、太陽電池アレイの地上帯電・放電試験についてのISO(International Standard Organization)を通じた国際試験規格作りが進行しています。規格作成のための国内外専門家間の連携を九工大が主導していますが、この作業を更に進めて数年後のISO規格化を目指した活動を行っています。

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